2015年6月27日土曜日

百田尚樹、自民党議員の発言弾劾!


 6月25日、極右作家・百田尚樹が、自民党本部で開かれた憲法改正推進の勉強会で、許しがたい大暴言を連発しました。

●米軍普天間飛行場の成り立ちについて
「もともと田んぼの中にあり、周りは何もなかった。基地の周りに行けば商売になると、みんな何十年もかかって基地の周りに住みだした。基地の近隣住民がカネ目当てで移り住んできた」

●普天間爆音訴訟について
「うるさいのは分かるが、そこを選んで住んだのは誰だと言いたい」

●土地を強制接収されている住民について
「基地の地主さんは年収何千万円なんですよ、みんな」「ですからその基地の地主さんが、六本木ヒルズとかに住んでいる。大金持ちなんですよ」「基地の地主は大金持ち。基地が出て行くとお金がなくなるから困る。沖縄は本当に被害者なのか」

●沖縄タイムスと琉球新報について
「沖縄の二つの新聞はつぶさないといけない。あってはいけないことだが、沖縄のどこかの島が中国に取られれば目を覚ますはずだ」



 さらに、出席した自民党議員も許しがたい発言を行っています。

●大西英男衆院議員(東京16区、当選2回) 
  安保法案を批判する報道に対して
「マスコミを懲らしめるには、広告料収入がなくなるのが一番。政治家には言えないことで、安倍晋三首相も言えないと思うが、不買運動じゃないが、日本を過つ企業に広告料を支払うなんてとんでもないと、経団連などに働きかけしてほしい」
「マスコミをこらしめるには広告料収入をなくせばいい。文化人が経団連に働きかけてほしい」

●井上貴博衆院議員(福岡1区、当選2回) 
「福岡の青年会議所理事長の時、マスコミをたたいたことがある。日本全体でやらなきゃいけないことだが、広告の提供(スポンサー)にならないということが一番(マスコミは)こたえる」

●長尾敬衆院議員(比例近畿ブロック、当選2回) 
「沖縄の特殊なメディア構造を作ったのは戦後保守の堕落だ。沖縄のゆがんだ世論を正しい方向に持っていくためには、どのようなアクションを起こされるか。左翼勢力に完全に乗っ取られているなか、大事な論点だ」
「(沖縄は)左翼勢力に完全に乗っ取られている。沖縄の世論のゆがみ方を正しい方向に持っていく」「何とか知恵を頂きたい」→百田「沖縄の二つの新聞はつぶさないといけない」

 他にも、
「沖縄は戦後、予算漬けだ。地元紙の牙城でゆがんだ世論をどう正すか」
「悪影響を与えている番組を発表し、そのスポンサーを列挙すればいい」
 等の発言が報じられています。

 勉強会は自民党の木原稔青年局長が代表で、首相側近の加藤勝信官房副長官や、萩生田光一・党総裁特別補佐も参加したとのこと。本当におぞましいとしか言いようがない会合です。

 百田尚樹は、“住民がカネ目当てで何もなかった普天間周辺に移り住んできた”というデマゴギーを平然と述べています。
 しかし、沖縄タイムスが批判しているように、実際には現在の普天間飛行場には戦前、役場や小学校、5つの集落が存在していました。住民は沖縄戦で土地を強制的に接収され、捕虜収容所から帰ってきたときには米軍基地になっており、基地周辺に住まざるを得なくなったのです。
 全国的には、マスコミ叩きの部分がクローズアップされていますが、沖縄の歴史に関するこんなデマがまかり通っていること自体が大問題です。実際、安倍はこの部分についての是非を問われても、答えませんでした。自分もそう思っているからです。
 安倍は、辺野古新基地建設絶対反対の沖縄の怒りについても、民主党政権が元凶との持論をくり返すばかりでした。沖縄が96年以来一貫して辺野古新基地建設に反対していることを絶対に見据えられないのです。 

 「沖縄の新聞はつぶさないといけない」
 「(安保法制に批判的なマスコミを)懲らしめろ」

 これも、百田や一部議員の発言というよりは、安倍政権の本音そのものです。
 安倍は「報道の自由は民主主義の根幹だ」とか「報道が事実なら大変遺憾だ」とか「(勉強会は)党の正式会合ではない」とか言い訳していますが、実際には、安倍や安倍の閣僚こそ、一貫して沖縄の怒り、戦争法への民衆の怒りの爆発をマスコミのせいにし、マスコミ統制で打破しようとしてきた張本人です。


 6月16日、下村文科相は、86国立大学長を集めた会合で、大学の卒業式・入学式での「日の丸」掲揚、「君が代」斉唱を要請しました。
 安倍政権が本当に恐れているのは、今も大学や労働組合が戦争反対の拠点になっていることです。こうした大暴言や統制衝動の噴出は、戦争や基地建設に対して爆発する怒りに追いつめられた安倍政権の悲鳴そのものです。自他を欺く大ウソでしか自らを正当化できない安倍政権に対して、さらなる怒りを集中しよう! あらゆるキャンパス、職場からのストライキ、ゼネストで安倍政権を打倒しよう!

百田発言を報じる新聞片手に赤嶺委員長が怒りのアジテーション

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