2016年12月18日日曜日

12月13日のオスプレイ墜落に対する沖大学生自治会の弾劾声明!


オスプレイ墜落を徹底弾劾する!


沖縄大学学生自治会





 1213日のオスプレイ墜落を徹底弾劾し、オスプレイの配備撤回を求めます。

そして、オスプレイ配備の最大の動機である朝鮮侵略戦争を阻止し、戦争のための米軍基地を撤去するために職場・キャンパスからストライキに立ち上がろうと訴えます!

 1213日、米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが沖縄県名護市の辺野古崎から大浦湾向いの浅瀬に墜落しました。最寄りの集落から300メートルの場所に墜落し、一歩間違えば人命を失いかねなかった重大事故です。こうした状況下でも、米軍側は事故の実態を明らかにしようとせず、日本政府やマスコミも「不時着」や「不実着水」という言葉で墜落事故の矮小化に必死になっています。絶対に許すことはできません。

 沖縄では、201299日にオスプレイ配備に反対し、10万人の県民大会が開かれ、墜落事故を多発させてきた欠陥機に怒りの声があげられてきました。米軍側は、今回の空中給油中の事故を「オスプレイのシステムの問題ではない」としていますが、プロペラを上に向ける回転翼機モードで給油ができないオスプレイは、給油パイプとの距離が非常に近くなり接触事故がより深刻になるという構造的欠陥を持っています。今回の墜落で県民がずっと持っていた不安がついに現実のものとなったのです。

 そして、何より、人命に関わる墜落事故にも関わらず、在沖米軍トップの四軍調整官ローレンス・ニコルソンは「パイロットは住宅、住民に被害を与えなかった。感謝されるべきもので表彰ものだ」と開き直り、防衛副大臣の若宮健嗣は墜落現場を視察した上で「普天間の辺野古への移設を進める」としています。この許しがたい対応の中に、住民を危険にさらしてでも戦争のためにオスプレイを運用し、そのための基地建設を進めるという日米政府の本質が表れています。

 今回の墜落事故の背景には、朝鮮侵略戦争の切迫によるオスプレイの訓練増加がありました。

 20156月に米韓両軍が核兵器を含む手段で北朝鮮への先制攻撃を行うという内容の作戦計画5015が制定され、そこへの参戦を狙う安倍政権は今年1123日に韓国政府と軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を締結しました。この動きと一体で在日米軍基地で最も朝鮮半島に近い山口県岩国基地は、来年度までに127機の戦闘機の配備が計画され、嘉手納基地を上回る極東最大の基地になろうとしています。

 沖縄においてはオスプレイの全県的運用を前提に辺野古基地建設や高江ヘリパット建設を強行し、オスプレイの訓練を激増させています。オスプレイの訓練が連日行われている宜野座村城原区では60デシベル以上の夜間訓練による騒音が2016年の49月までの半年間で174回にのぼり、前年の合計と並ぶほどになっています。こうした状況下で今回の事故は起きたのです。

 戦争のためのオスプレイと米軍基地は、私たちの命とは相いれないものです。今こそオスプレイの配備撤回と全基地撤去、そして戦争を阻止するために立ち上がる時です!

 だからこそ、1128日の県知事翁長の高江ヘリパット建設容認の裏切りは許すことができません。高江のヘリパットは、オスプレイの配備を前提に建設されるものです。後日、県民に怒りに恐れおののき後日「容認していない」と言い逃れようとしましたが、1129日の琉球新報でオール沖縄を法律面から支援し、裁判のたびの論陣を張ってきた沖縄大学学長仲地博が「翁長雄志知事の基本姿勢は日米安保を容認し、米軍基地も一定の範囲で容認する」「ヘリパット容認と辺野古新基地建設反対をセットで理解することが必要だ」「全基地撤去ではなく、辺野古新基地を造らせないという立場を明確にした」と言い放っています。この発言に合わせるかのように県知事翁長は、1025日にキャンプシュワブでの陸上工事を容認し、1210日には那覇軍港の浦添市への移設も容認しました。1119日には米軍属による暴行殺人事件の被害者遺族が「一日も早い基地の撤去を」というメッセージを公開したばかりでした。今やオール沖縄と沖縄の労働者民衆の思いが一つになるところはありません。

 韓国では、民主労総(労働組合のナショナルセンター)のゼネラルストライキが200万人の決起を生み出し、国会を追い詰め、弾劾案可決で大統領パククネを職務停止にしました。韓国の闘いは「労働者民衆に社会を変え、歴史をつくる力がある」と教えてくれています。

 沖縄の労働者民衆は、1971年に基地労働者を軸にしたゼネストを闘い基地機能を止め、米軍機のベトナムへの出撃を阻止しました。辺野古基地建設を20年間止めてきたのも労働者民衆の力です。

 オール沖縄を打倒し、ゼネストでオスプレイの配備撤回、全基地撤去を実現しましょう! 韓国に続き、職場・キャンパスからストライキに立ち上がりましょう!!