2014年10月20日月曜日

10・16集会での武田雄飛丸君のアピールを紹介します。

法政大学文化連盟・武田雄飛丸委員長(写真は10月14日)

武田君の演説動画


●「学外者」「危険団体」キャンペーンの欺瞞

 僕らが「学外者」であり、「危険団体」であるということですが、みなさん、僕ら危険に見えますかね。本当に沖大当局が言っている「学外者」や「危険団体」というのがいかに薄っぺらいものか。少し考えればわかると思います。
 あそこにいる3人の沖大職員。彼らは我々に対して一切、「学外団体」をどういう基準で選別しているかということについて答えられません。あの3人に注目してください。本当にデタラメです。一方で、アメリカの総領事であるマグルビーを授業で呼び、「基地は沖縄にとって必要なものだ」「オスプレイは安全だ」、こんなことを授業で言わせておきながら、「基地反対」「赤嶺君の処分撤回」に連帯して集まった学生に対しては学外者なんてほざいているわけです。いかに恣意的な選別かというのは明らかだと思います。
 また、「危険団体」ですよ。なんですか、危険って。学生はそれぐらい自分で判断できますよ。まるで小学校かなんかみたいに「危険団体だから巻き込まれないように注意しろ」なんていうことをいい年した大学生に言っているわけです。偉そうに。これ自体、僕は許せません。

●大学でモノを言えない状況が戦争に発展していく

 この集会のスローガンは、「戦争協力阻止」「赤嶺君への処分撤回」「辺野古基地絶対反対」です。なぜこれを大学で言う必要があるのか。それは、僕たちはやはり、大学で、あるいは職場で、学生や労働者が資本や当局に対し、物申せなくなる、言論が抑圧される、デモやストライキが行われなくなる、こういう関係が戦争に向かって発展していくと考えているからです。
実際にみなさん、見てみてください。ビラ一つ自由にまけないキャンパス、集会するにも教職員の許可がいるキャンパス、こんなもの“大学”とは言いませんよ。

●安倍の戦争政治と一体で進んだ学内規制強化

これらだって、すべて安倍政権による戦争政治と一体で連動して行われてきました。たとえば昨年末、秘密保護法が制定される、強行採決されるというとき、沖大当局は何をやっていたのか。沖大は、ビラまきを、それまで認められていたにもかかわらず、原則禁止にしました。ビラが一枚もまけない大学です。
そして今年の夏、7月には、「7・1閣議決定」が行われ、「集団的自衛権」なるものが容認されるようになりました。今アメリカがシリアやイラクに空爆しているのも「集団的自衛権」というロジックです。まさに侵略のためのロジックです。安倍がこれを強行で容認させる一方、沖大では何が行われたか。沖大ではこれまで学生が沖大内で企画を行うにあたって、教職員の許可なんてものは本来いらなかったはずなんですが、「『専任』教師の許可がいる」ということを言い出したわけです。彼らは我々がまるで書類上の不備であるかのように、我々の手続きがミスしたから集会を許可できないみたいな言いぐさをしていますが、これまでの経緯をみればはっきりしているとおり、集会を認める気など1ミクロンもありません。勝手に学生がいない年末や夏休み中に「ルール」を決めて、もう決まったんだということをもって、まるで政治的な意図がないかのようにして、「手続き上、拒否せざるを得なかった」、こういう欺瞞的なことを沖大当局は平然と言っているわけです。

●口先で「戦争反対」を掲げる仲地学長のペテン

そこで、ずっと見ている職員の方、ぜひ反論があるなら、ここに出て説明してほしいと思います。彼らは一言も我々の集会を危険であると言っていること、何も説明できてないんですよ。沖大職員のみなさん、この集会のどこが危険なんでしょうか。「大学の戦争協力阻止」、このスローガンが危険なんでしょうか。あなたたちに言っているんですよ。
 みなさん、この集会が行われる直前にも、沖大生から、「危険団体の集会が行われるから注意しろ」、こういうふうに授業で恫喝されていると聞きました。沖大が、「戦争反対」「平和を守れ」「基地なんて反対だ」、そういう立場を、仲地学長先頭に表明している一方、じゃあ学生が大学から基地反対で立ち上がろう、そういうことを言い出したとたんに、彼らは規則を学生のあずかり知らぬところで改悪し、集会を妨害しているわけです。

●学生がビラまき一つできない状況で戦争は止められない

 みなさん、今安倍政権は、集団的自衛権を容認し、シリア、イラクへ空爆を行っているアメリカを先頭とする「有志連合」に多額の資金を援助しています。そして、「ISの壊滅」を表明しています。日本はすでに事実上の参戦国です。今安倍は、集団的自衛権に関する関連法案を即急に制定し、一刻も早く海外侵略にのめり出せる国家にしようと動いています。そんななかで、どれだけ仲地が、あるいは沖大の教授に代表されるようなカッコつきのインテリが授業で「戦争反対」「基地反対」などと言ったって、実際に学生が大学でビラまき一つできない、集会一つできない状況で、戦争が止められるわけありませんよね。

●安倍の戦争政治の一環としての「大学改革」

実際に今安倍は、戦争政治の重要な一環として大学を見据えています。安倍は「大学改革」ということを言っています。「大学改革」とは、これまでさんざん形骸化されてきた教授会自治をさらに解体させ、総長の権限、学長の権限をより強化し、大学を国家とブルジョアジーの意のものにしていく。そういうことが「産学連携」のもと公然と言われています。それに対応して文科省でも、学生の窮乏化につけ込んで、「学費が払えない学生、就職ができない学生を1,2年間自衛隊にインターンシップに送ろう」、こういう経済徴兵制までが平然と言われています。アメリカで実際にイラク戦争に参加した兵士のほとんどは、そういうふうに市民権や大学に入学する学費、これらを肩代わりされて戦地に赴いた若者です。実際に戦争が始まろうとしています。そして、その焦点は間違いなく、私たちが日頃生活しているキャンパスです。

●学生の戦争動員阻止と貧困、多忙化打破は一つの闘い

みなさん、この経済的徴兵制も、こうやって学生を自衛隊に送れと言っているやつは、なんと奨学金支援機構(正確には、日本学生支援機構)のリーダーです。みなさんに奨学金を貸す奨学金支援機構という日本最大の奨学金機関のリーダーが、「奨学金が返せないやつは自衛隊に送れ」と言っているんですよ(見ている学生から「なんだって!」という声)。そして、その奨学金だって、有利子の割合はどんどんどんどん増えているにもかかわらず、無利子の貸与は年々減っています。
また、学費自体も、30年前と比べて国立で数十倍にも増えています。私立は平均して3倍も増えています。その間、物価はほとんどそれに対応する形で上昇してはいません。明らかに学費が不当につり上げられている。僕は、沖大の教授が、沖大学生自治会に対するネガティブキャンペーンをするために、「沖縄大学の学費は本当に高いのか?」というレジュメを配っているのを見ました。高いに決まっているじゃないですか。「もっと学費の高い大学がある」なんてほざいていますが、明らかに今の沖大の学費は高いですよ。4人に1人が辞めている。こういう悲惨な現実に対して声をあげるのは当たり前なのに、それを大学側は、「沖大の学費より高い学費は山のようにある」と平然と言っているわけです。こういう学生の貧困につけ込んだ徴兵が行われようとしている。あるいは、学生の多忙化によって、学生の政治活動を一切できないまで追いつめている。半分の学生がバイト漬けにされ、半分の学生が奨学金を借りている。こういう現実を打ち破るためにもキャンパスでの闘いが絶対必要だと思っています。

●学生が大学から実力で立ち上がることが力になる

大学で戦争を止めるとはなにも、何か偉い事を言っている教授にお願いしたり、署名をとったり、それがすべてではありません。香港の学生が今示しているように、大学で実力で学生が立ち上がり、社会に向けて「若者は戦争に反対である」「大学改革反対である」と立場を表明していくこと。これがすばらしい力になることを、世界中の学生の闘いは教えてくれています。

●追加処分を阻止し、腐った大学のあり方を変えよう

みなさん、ぜひ本日の集会、もっと近くで見てほしい、集まってほしいと思います。本日の集会はもちろん無許可です。やつらが許可しませんでした。そのことをもって、主催の沖大自治会に追加処分の恫喝が加えられようとしています。学友への処分を絶対に阻止し、こんな腐った大学のあり方をともに変えていきましょう。よろしくお願いします。




武田君を「学外者」と言って排除しようとする沖大当局。しかし、「米総領事マグルビーや警察は入て戦争反対を言いに来た学生は排除するのか?」という追及に答えきれず


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