8月12日、午後1時46分、沖縄本島東約37km付近で米陸軍の特殊作戦用のMH60ヘリが米輸送艦への着艦に失敗し、墜落しました。乗組員7名が負傷し、米軍の海軍病院に運ばれました。「復帰」43年で46件。何度も何度もくり返される墜落事故。絶対に許せません!
近くには漁場があり、漁師の方は「年中訓練がある。訓練区域になっているからいつ事故が起きても不思議ではない」「基地ができたらさらに増えるのでは」と怒りの声を上げています。
事故は県庁で行われた菅官房長官と翁長知事との協議の直前に起こりました。さらに翌13日は2004年の沖縄国際大学へのヘリ墜落事故から11年という日。誰もが11年前の事故を思い出しました。「ヘリは機械だから(不備などで)いつ落ちるか分からない。やっぱり危ないものは来ない方がいい」(辺野古在住の男性)、「沖国大墜落は過去のことと感じていたが、今も身近にある危険なんだと怖くなった。過去の事件を伝えなければという気持ちが強くなった」(沖国大生2年)と恐怖と怒りの声が上がっています。翌13日に沖国大で行われた集会では、大城保学長が普天間飛行場の「移設」ではなく「即時閉鎖」を訴えました。
一方、事故を起こした米陸軍トップ、オディエルノ米陸軍参謀総長は、米国防総省での記者会見で「一つの偶発的な事故で過剰反応するつもりはない。不幸なことに事故は起きる」とまるで他人事。菅官房長官も「極めて遺憾。再発防止を申し入れた」と形だけの対応。こんな連中が「危険性の除去」などと言いながら辺野古に基地をつくろうなんて、まったくふざけています!
さらに許せないのは、事実上の安保法案の先取りとして米日の特殊部隊の共同訓練が行われていたことです。
「日米関係筋などによると、着艦に失敗したヘリはMH60と呼ばれる型で、特殊作戦部隊の潜入や離脱などの作戦を支援する米陸軍第160特殊作戦航空連隊に所属するとみられる。
同型機4機が今月に入って沖縄県の米軍嘉手納基地にいる事が確認されている。」(8月13日付け朝日新聞)
事故を起こしたのは米陸軍所属のヘリMH60、通称「ブラックホーク」。アメリカ陸軍特殊部隊「グリーンベレー」を乗せ、特殊作戦に使われるものです。
さらに、搭乗していた17名のうち、7名が負傷しましたが、その中には陸上自衛隊員2名が含まれていました(10名が参加し、2名が搭乗)。
2人は陸自の「中央即応集団」(CRF)の40歳と33歳の隊員で、ともに2等陸曹。CRFは、「テロなどの脅威」や「国際平和協力活動」に素早く対応することを目的に、07年3月に組織された防衛相直轄の特殊部隊(「日本版グリーンベレー」)です。隊員は陸自の精鋭たちで、海外の“後方支援”に真っ先に派遣されます。◇陸自特殊部隊が「研修」 事実上の共同訓練 2008年2月1日 琉球新報
日米両政府は事故の詳細を公表していませんが、関係者によれば訓練は「テロリストなどに乗っ取られた船に乗り込んで奪還する訓練」と言われています。「船の奪回は通常であれば米軍なら特殊部隊のシールズ、海自なら特別警備隊の任務だ。陸軍同士の訓練なら『島』の奪還まで想定した訓練だった可能性もある」(軍事問題研究会主宰・桜井宏之氏、8月14日付琉球新報)とも言われています。また、自衛隊は「研修」と言ってごまかしていますが、事実上の合同訓練であることは明らかです。
いずれにせよ、日米共同作戦の訓練、自衛隊の侵略軍隊化が安保法案を先取りして始まっていることを示すものです。安倍政権を倒し、安保法案、新基地建設を絶対に阻止しよう!
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