磯崎陽輔首相補佐官は7月26日、大分の講演会で集団的自衛権に関する政府見解の変更について「法的安定性は関係ない」と発言しました。
「法的安定性」とは、憲法・法律の解釈や運用については、ときの権力者の都合に合わせて勝手に変えてはならないという意味だそうですが、磯崎発言は「そんなの関係ない」ということです。
憲法は自衛権を認めていない。
まさに暴論。
そして最後はお決まりの恫喝。
しかし、これこそ彼らの言う「国を守れ」「自衛戦争」の本質です。
彼らの言う「国」とは、法も民主主義も関係ないひと握りの支配者の独裁国家であり、「国を守れ」「自衛戦争」とはそうした体制を守るために民衆は犠牲になれということです。
沖縄戦の教訓は、「軍隊は住民を守らない」です。もはや敗戦は必至というなかで、「国体護持」という自分たちの地位を守るために沖縄を「捨て石」にし、広島、長崎の惨劇を招いたのが当時の天皇や政治家でした。そのことに誰も責任をとっていません。そして今も、「国を守れ」と称して沖縄を犠牲にし、福島を切り捨て、青年・学生から未来を奪って、最後は再び戦争に駆り立てようとしているのがこの国です。冗談ではありません!
そんな国など倒れるべきです。倒して、ひと握りの支配者からすべてを奪い返すべきです!
磯崎は安倍の側近中の側近であり、発言は安倍の本音そのものです。
磯崎は5名の首相補佐官のうち、安全保障担当です。今回の戦争法の立案者の一人であり、特定秘密保護法制定にも深くかかわっています。安倍内閣以前にも有事法のうち国民保護法の整備を行い、自民党憲法改正推進本部事務局長でもあります。
磯崎は参院特別委員会に参考人と招致され、発言を「取り消し」、形ばかりの「謝罪」で逃げようとしていますが、絶対に許してはなりません!
さらに許せないのは、「安倍チルドレン」と言われる武藤議員の暴言です。
自民党の武藤貴也衆院議員(滋賀4区)が、安保法案に反対する学生のデモに対して、「『だって戦争に行きたくないじゃん』という自分中心、極端な利己的考えに基づく」とツイッターで非難していることが大きく報じられています。
「戦争に行きたくない」がなぜ利己的なのか? 当たり前ではないか! なぜ安倍や「1%」の資本家の生き残りのために「99%」の民衆同士が殺し合わなければならないのか! まさしく戦前、戦争に反対する者を恐れ、「非国民」と言って弾圧していった発想そのものです。
さらに、ブログでは憲法の「国民主権、基本的人権の尊重、平和主義」が「日本精神を破壊するもの」と断じています。
その「日本精神」などという国家主義のもとで、一体どれだけの犠牲が生み出されたのか!
しかし、語るに落ちるとはこのことです。武藤発言は、「平和安全法」「戦争法案というのはレッテル張り」などという安倍の言葉がやはり上っ面のウソでしかないことを自己暴露しました。安保法案はまさしく戦争をやるための法案であり、「学生は戦争に行け」が本音だということです。
武藤は戦争法の衆院特別委員会の一員であり、安倍首相の応援団「文化芸術懇話会」の学習会参加メンバーです。安倍政権も自民党も、誰一人この発言をとがめていないところに核心があります。
磯崎、武藤もろとも今こそ安倍政権を打倒しよう!
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